旅の途中に。

2019年2月16日(土)

先日 旅行で 大分に行った。
大分へは もう3度目、毎回 同じ宿に泊まっている。
私の母と叔母が気に入って 毎年通っているのだが、今年は そこに便乗した。

宿の向かい側には 古い旅館をリノベーションした 素敵なカフェがあって、
その2階は グランドピアノが置いてあるホールになっている。
大分に到着した当日、そのホールで翌日 クラシックコンサートが開かれることを知った。
チラシを見ると、テノールと19世紀ギターのデュオとあった。

翌日、いそいそと出かけた。
宿の向かい側とはほんとに 嬉しい立地。
ピカピカに磨き上げられた大きな階段を上って ホールに入ると
高い天井に太い梁が何本もあり、漆喰の壁で なんとも素敵な空間だった。

プログラムは シューベルトの歌曲が中心で、私が大学時代に歌ったものが
たくさんあり、懐かしさでいっぱいになった。
そして 初めて聴く 19世紀のギター。
素朴な音。静かに語りかけるような音。
ちょっとくぐもったような、決して完全に整っていない、
不完全な温かさ。

テノールの方は 詩をとても大事にしておられ、
PP(ピアニッシモ)で語るように演奏なさって とても素敵だった。
こういう歌曲を 音の葉でも やりたい、と強く思った。